出口紅の芸術

火水土のご恩に感謝して

綾部梅松苑内の北東にある 「みろく村」入り口の看板本の伝統文化や芸術活動をとおして人間性を高めていくという大本の教えは、その時々の教御祖(歴代の教主・教主補)の実践によって多くの信徒に浸透していった。

その伝統を受け継ぎ、出口紅は、大本発祥の地・綾部梅松苑に「みろく村」を開村し、機織り、陶芸、農作業などにいそしんでいる。

神殿に掲げられる「みろく神旗」や御簾などの布地に使用する糸を神苑の草木で染め、機織りをするかたわら、 陶芸においては神縁の深い土と水、釉薬の材を用いて多くの作品が生み出されている。その作品は、組み合わせによりさまざまな趣のある表情を醸し出してい る。特に綾部梅松苑に湧き出る「鉱泉」を施した引出黒茶盌は、無数の金粉、銀粉が浮き上がり、神秘的な煌めきを放っている。

出口すみこ詠 “ひのごおん みづのおめぐみ つちのおん これがてんち(天地)のかみのみすがた”の歌のとおり、火水土のご恩に感謝しながら作陶はすすめられている。